今日もほんわか

心と体のほんわか手当てをしています。

日常やケアを通して感じることを綴るブログです。

皆さまがご自分らしい元気で満ちますように。

堤 文子



「首や肩がつらい。」

とケアを受けに来られた方に触れて、

「肩の荷が重そうだなぁ。」

と感じることがあります。


重た~いリュックを背負うイメージをしてみましょうか。

ショルダーストラップを胸の辺りで拳でグッと握りしめます。

肩は上がり気味で胸の方に丸め寄せ、腕に力が入ります。

引いた顎は首に埋もれ、頭は前に落ち、背中を丸めて重さに耐えます。

眉間も寄ってしまうし、食いしばりも強くなりそうです。

心理的な荷の重さも、同じ様な姿勢に繋がりがちです。

責任感が強い頑張り屋さんは、ついこんな風に踏ん張って疲れてしまったり。



イメージで背負った荷は、イメージで下ろすことが出来るかもしれません。

例えばこんな感じ。


背もたれのある椅子に腰掛けます。

重たいリュックを背負っている姿勢を作ってみます。

後ろの仮想テーブルにリュックを置いてみましょう。

肩を持ち上げて背を伸ばしたらリュックを置いて、肩を下げ、胸を広げます。

ショルダーストラップから腕を抜いて、手のひらを前に向けて脱力。

背もたれに寄りかかって顎を伸ばしたら、天を仰いで深く息を吐きます。


はい、肩の荷が下りました!


妄想しにくかったら、実際にリュックを背負って下ろしてみるのも手かもしれません。



心が姿勢を作るなら、姿勢で心も変わります。

姿勢から荷を下ろして、少しでも楽な心で洋々と責務を果たしていただけたらと願います。

贅沢モンブランを初めて食べました。

チュルチュル~っとマロンクリームを絞りかけて作ってくれるやつです。

流行ってからもう何年も経ちますが、しっかり食事ができるくらいのお値段に尻込みして、体験しないままおりました。

今日は久しぶりの友人たちと、ご褒美気分で頂いてきました。


和栗クリームの中は、スポンジケーキと生クリーム、バニラアイスに時々ナッツ。

ハロウィン仕様のオバケメレンゲまで美味しゅうございました。

どうして甘いものはこうも幸せになるのでしょうね。

気を張らなくていい会話も宝もの。

今日は「美味しかった♪楽しかった♪」にただ浸っていたい気分です。

豆腐の水切り、計画的にしますか?しませんか?

お料理しないからピンと来ないという方もおられるでしょうが、ひと手間かけると水っぽさが抜けて豆腐料理はグッと美味しくなります。

王道は、キッチンペーパーなどで包んで、軽く重石をかけて数十分~数時間。

ちゃんとしようと思うと時間がかかるのです。

軽く茹でたり、2~3分レンジにかける方法もあります。

ただ、温度も食感も変わるので、何を作るかメニューによりますよね。


調理に備えて計画的に水切りしておくなんて、私は滅多にないので、

「あ、豆腐使おう!」

と思い立ったときは、直接握ってじわっと絞ります。

形を損なわない程度に、少しずつ水が滲み出てくる圧とスピードを加減しながら押すと、いい感じに水気が抜けます。


実はこの感覚がケアと似ているのです。

不具合の箇所をグイグイ勢いよく押すと、体は構えてしまって硬直します。

豆腐ならぐちゃぐちゃに崩れてしまいます。

ただ手を当てて相手に任せるだけでは、水切りの進まない豆腐のように変化が生まれず、時間がかかり過ぎることもあります。

緊張や反発を生まない程度、かつ、動きが生まれる圧とスピードを加減することが必要です。

それが上手く合致すると、要らないものが抜けて、気持ちの良い変化に繋がります。


手当ては非言語のコミュニケーション。

これくらいなら受け入れられるのか、拒絶されるか、じっと待つか、多少の痛みや違和感を伴っても変化が早いよう働きかけるか。

自分が正しいと思うことばかり一方的にやっていてはダメだなと思います。

昨日は旧暦8月15日、中秋の名月でした。

愛猫はお月見の偵察よろしく夕方から脱走して、なかなか帰ってきません。

よほど気持ちが良いのだろうと話していたら、この頃あまり動きたがらない父が珍しく、

「月を見に行こうか。」

と腰を上げました。


表はとても良い風が吹いて、虫の声が心地よく響いてきます。

「虫が“すだく”はどんな漢字だったかねぇ。」

などと話しながら東の空が見える庭まで歩くと、澄みきった綺麗なお月様が輝いていました。


スマホには仲間から各地の月の写真が届いて、月の右に光っているのは土星だよと教えてもらいました。

それぞれの地、それぞれの暮らしの中、同じ空を見上げて繋がれるのは幸せなことだなぁとしみじみ感じます。


椅子を出して腰掛けて月を見上げていると、猫もどこからか戻って来ました。

3人と1匹でお月見。

良い夜でした。


ちなみに“すだく”は“集く”と書くそうです。

① 多くのものが群がり集まる。

② 多くの虫や鳥などが集まって鳴く。

マラソンをする友人が、沿道の応援にどれほど力をもらうか話してくれたことがあります。

知らない人でも声をかけてもらうと、不思議と次の1歩がグッと前に出る。

知った顔が見えたら、それはそれはとてつもないパワーになる、と。



私も半年前の甲状腺ガン手術のとき、沢山の方から応援していただきました。

物心問わず、直接お会いするのも遠くからお気持ちを寄せていただくのも全て、お1人お1人にとてつもないパワーをいただきました。


術後退院間近になった頃、ちょうど近くでマラソンがあったので、入院中のお仲間と応援に行きました。

記録を狙うアスリートたちは駆け抜けた後でしたが、一所懸命それぞれのペースで続々と走ってくるランナーたちに感動して、応援するこちらが涙が出ました。

黙々と走っている人。

揃いのシャツの集団。

仮装して楽しく走っている人。

障害がありつつ伴走者と笑顔のランナー。

どう走るかは本当に人それぞれで、どの姿も尊いなぁと思いました。

ただただ讃える気持ちが湧いて、元気をもらいます。

もっとこう走れ、ああ走れなんて微塵も考えません。

まだ声もよく出ない頃だったので、必死でスティックバルーンを鳴らしました。


人の生き方と寄り添い方もそうかなと思ったりします。

自分らしい人生は人それぞれで、たとえ病気を患っても、その向き合い方・付き合い方や治療の選択も人それぞれです。

こうしたらしい、ああしたらいいなんて、とてもサジェスチョンはできません。

仮に求められたらお話しできることはあるかもしれませんが、それはあくまで個人の経験談でしょう。

もちろん、生き方にまで影響し合うお付き合いもあるので、一概には言えませんが。


治療に向けても、療養もリハビリも、前向きばかりではいられません。

ご本人、場合によってはご家族と一緒に迷って悩んで決めたことでも、これでいいのかな?もっと他に道はないのかな?と不安に苛まれる時間もあるはずです。

そんなとき私には、

「大丈夫だよ。良い流れだよ。待ってるよ。」

という応援が、とても力になりました。

今もそうして支えられています。

だから私も、

「あなたの選んだものが最善!」

と全面応援を伝えたい。


長生きにあまりこだわりがない人間でしたが、一度覚悟して越えてみると、いのちへの応援の気持ちが強くなっているのを感じます。

昼と夜が同じ長さになる秋分の日、そしてお彼岸。

お彼岸にきっちり咲く彼岸花も今年は遅めのようで、家の庭はまだ花芽が出てきたところです。

ようやく朝は過ごしやすくなったので、庭の草取りなどしてみました。


脳は

「やりはじめないとやる気は出ない」

ようになっているらしく、義務感にかられて作業スタートです。

しばらく経つと、少しずつ気持ちも乗ってきます。

そんな頃、刈った草の中から立派なカマキリが飛び出して来ました。

居場所を破壊してしまって申し訳ない。

久しぶりにカマキリの“やんのかステップ”で威嚇されました。

このフットワークだと攻撃も防御も逃走も自由自在なんだろうな、見習いたいなと、しばらく眺めていました。


古代ギリシャでは、カマキリは神の使いとして人間にメッセージを伝える存在と考えられていたのだとか。

幸運の訪れを意味する縁起の良い存在だったんですね。

次のシーズンの吉兆だと思うことにします。

認知症の検査やカウンセリングに立ち会うと、付き添いのこちらの頭の中まで大忙しになります。


よく使われる長谷川式というテストでは、

「100から7を順番に引いてください。」

という設問があります。

「100から7引いて。」

「そこから7引いて。」

「そこから7引いて。」

「そこから7引いて。」

・・・

暗算がめっきり苦手になって、困ったものです。

7というのもミソなのでしょう。

九九の7の段しかり、何故か苦戦しがちですよね。


「知っている野菜の名前をできるだけ多く答えてください。」

と言われると、私の脳内でもチャレンジが始まります。

うちの父などはポツリ・・・ポツリ・・・と答えるくらいですが、友人のお父様は家庭菜園をしていらしたので、名前が出るわ出るわ、

「得意分野すぎてテストにならない。」

と友人が笑っていました。


先日は、たまたま、お知り合いの介護認定更新の面談に居合わせました。

認知機能はしっかりしておられる方なのですが、

「今の季節は何ですか?」

という質問に、答えに詰まってしまわれて。

「夏・・・というにはもう9月に入ってしまったし、暦は秋かもしれないけれど、この暑さはまだ夏だけれど、初秋といってもまだねぇ・・・う~ん。」

ご当人もケアマネージャーさんもご家族も居合わせた私も、

「こりゃぁ難しい(笑)」

皆で困惑しました。


ご本人の得手不得手や家庭環境、地球環境の変化にまで影響される返答をデータ化するのも大変でしょうねぇ。


父の足湯のお供のカエルさん

テレビで美容室をテーマに取り上げていました。

美容師さんが、

「シャンプーをしてもらうときは、自分で頭を持ち上げない方が良い。」

と仰っていて、とても共感しました。

「頭を持ち上げてしまうと、シャワーが首元にかかったりするし、シャンプーも気持ち良くないです。」

お客さん側からすると“協力体制”のつもりが、そうではないのですね。

「頭の重みを使って指圧をかけているので、そのまま預けてくださった方が気持ちいいです。」

とのことでした。


ケアを受けていただくときも同じです。

ぜひ、全身そのまま重みを預けていただきたい。


相手のニーズに敏感な方にありがちなのですが、次の動きを察知して協力してくださると、実は・・・困るときがあります。

例えば、肩甲骨周りを調整しているとき。

ご自分で肩を回されると、得意な動きに流されてしまって、動かない=動かしたいところへエネルギーが届きません。

頭や足の調整など、施術者が力を加えるのではなく、ご本人の重みを利用していることが多いのですが、そんなときご自分で持ち上げられてしまうと、気持ち良い刺激が入りません。

どうぞお気遣いなく、楽に脱力して任せていただけるとありがたいです。


ただ、そういうときのほとんどが無意識なのですよね。

力が入っている自覚がない、抜き方がわからないときは、わざと一度グ~ッと力を入れてからフッと抜いていただくと、リラックスできる場合があります。

就寝前の脱力法にも使えますので、お試しください。

麺の束を握ると、「ねじる」ケアを連想します。

ビッチリ束ねられたまま麺の間を広げるのは無理がありますが、ねじると簡単に隙間が生まれます。

体の表面を軽くねじったり揺らしたり擦ったりしたとき、中で起こっているのはこんなことかなぁと思うのです。


腕や脚は、骨や筋肉や腱や血管やリンパ管や神経や色んなものの束です。

筋肉自体も筋線維の束。

疲れや不具合があるときは、これらがミッチミチに固まっていたりします。

癒着して動きが悪かったり、圧迫されて流れが阻害されていたり。

ここに隙間を作るのが、ねじる動きです。


雑巾を絞るように深く絞るのではなく、皮膚表面がズレるくらいが効果的です。

そっとねじって、そっと戻す。

場所を変えてまた、そっとねじって戻す。

固まった束の中に隙間や動きが生まれ、自分を治す働きが蘇ります。

揉むよりほぐれるので不思議です。

「指の関節が痛い。変形してきてるのかも。」

とご相談を受けました。

ちなみに、第1関節が変形するときはへバーデン結節、第2関節のときはブシャール結節といいます。


更年期の女性に多い指関節の痛み。

はっきりとは分かりませんが、遺伝や環境、ホルモンバランスの変化、手を酷使する方には男女問わず起こるといわれます。

変形が進んでしまうと元に戻すことはできませんが、痛み始めはケアで進行を遅らせることができます。


私も更年期ですし、よく手を使う生活なので、条件バッチリの当事者。

ケアしながら暮らしております。

最初に痛みを感じた頃に調べた情報を元に手当てしているのですが、今回そのソースが辿れませんでした。

我流になってしまっているかもしれませんが、ご参考まで。


指が痛むなぁと思うときは、痛む関節にテープを巻いて寝ます。

単純にぐるぐるッと2巻き程度、指先の色が少し赤くなるくらいのキツさで巻きます。

最初は少しドクンドクンしますが、やがて落ち着きます。

朝になったらテープを外します。

数日続けて、痛みが通り過ぎたら止めます。


就寝時(安静時)にテープを巻いて軽い圧を加えることで、カルシウムの沈着を妨げて痛みや変形を軽減し、修復を促進するということだったと記憶しています。

日中のテーピングは、動きのサポートや痛みの軽減のためなので、目的が違いますね。


痛みの原因は様々なので、受診の上で・・・ということになるとは思います。

70代女性の方をケアしたら、足首から下がとても熱い。

熱がこもっていて、これでは辛いだろうなと感じました。

糖尿病はないはずなので神経障害は考えにくいし、ホットフラッシュ的なことでもなさそう。

たぶん、お仕事と夏の疲れで熱を発散できていないのだろうなと思いながら施術していました。


するとご本人からも、

「足の(裏が)やき~やきすっとですよ。」

という佐賀弁の訴え。

足の裏が熱くてたまらないという意味らしいです。

冷却剤を当ててみたりするもののなかなか改善されず、眠りも浅いとのこと。

「お風呂に浸かればよかとでしょうけどね~。ついシャワーで済ませて。」

ご自身でも対処法を思い当たっていらっしゃるのに、なかなか・・・そんなものですよねぇ。


・足の裏をグー(猫の手)で擦る。

・足の指を軽く伸ばして、優しくマッサージする。

・爪の付け根の脇をつまむ。(自律神経に働きかけます。)

・足首を動かす。

そんなこんなしているうちに、熱も老廃エネルギーもかなり排出されてクールダウンでき、す~っとおやすみになりました。



熱を下げるのに、直接冷やす方法もありですが、あえて温めることで体の冷却機能のスイッチを入れる方法もあります。

暑いときのお風呂も良いものです。

ぬるめに浸かって、ゆっくり足のマッサージなどなさってみてはいかがですか。


参考過去記事

 『開門』 https://honwaka.theblog.me/posts/55166859

 『一度温めてみる』 https://honwaka.theblog.me/posts/54289528

お世話になった方が亡くなられて、ご葬儀に参列してきました。

ご家族とたくさんのお仲間に囲まれて、愛に溢れたお見送りでした。


「お経はあるときは川を渡る船になり、またあるときは暗い道を照らす灯明になり…。」

お坊さんがそんなお話をされていました。

人生においては、家族や仲間も、音楽も芸術も、あるときは船になり灯明になり…だなぁと思いながら聴いていました。

故人のお陰で、私はまた音楽を始めるきっかけをもらい、今があります。

淋しい中にも心に温かいものを感じながら、ただただありがとうの気持ちでその場におりました。


お盆でご先祖や親族を迎えて過ごされる方もいらっしゃるでしょう。

どうぞ良い時間をお過ごしください。