応援
マラソンをする友人が、沿道の応援にどれほど力をもらうか話してくれたことがあります。
知らない人でも声をかけてもらうと、不思議と次の1歩がグッと前に出る。
知った顔が見えたら、それはそれはとてつもないパワーになる、と。
私も半年前の甲状腺ガン手術のとき、沢山の方から応援していただきました。
物心問わず、直接お会いするのも遠くからお気持ちを寄せていただくのも全て、お1人お1人にとてつもないパワーをいただきました。
術後退院間近になった頃、ちょうど近くでマラソンがあったので、入院中のお仲間と応援に行きました。
記録を狙うアスリートたちは駆け抜けた後でしたが、一所懸命それぞれのペースで続々と走ってくるランナーたちに感動して、応援するこちらが涙が出ました。
黙々と走っている人。
揃いのシャツの集団。
仮装して楽しく走っている人。
障害がありつつ伴走者と笑顔のランナー。
どう走るかは本当に人それぞれで、どの姿も尊いなぁと思いました。
ただただ讃える気持ちが湧いて、元気をもらいます。
もっとこう走れ、ああ走れなんて微塵も考えません。
まだ声もよく出ない頃だったので、必死でスティックバルーンを鳴らしました。
人の生き方と寄り添い方もそうかなと思ったりします。
自分らしい人生は人それぞれで、たとえ病気を患っても、その向き合い方・付き合い方や治療の選択も人それぞれです。
こうしたらしい、ああしたらいいなんて、とてもサジェスチョンはできません。
仮に求められたらお話しできることはあるかもしれませんが、それはあくまで個人の経験談でしょう。
もちろん、生き方にまで影響し合うお付き合いもあるので、一概には言えませんが。
治療に向けても、療養もリハビリも、前向きばかりではいられません。
ご本人、場合によってはご家族と一緒に迷って悩んで決めたことでも、これでいいのかな?もっと他に道はないのかな?と不安に苛まれる時間もあるはずです。
そんなとき私には、
「大丈夫だよ。良い流れだよ。待ってるよ。」
という応援が、とても力になりました。
今もそうして支えられています。
だから私も、
「あなたの選んだものが最善!」
と全面応援を伝えたい。
長生きにあまりこだわりがない人間でしたが、一度覚悟して越えてみると、いのちへの応援の気持ちが強くなっているのを感じます。
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