除圧
ご縁があった介護の先生から、除圧(じょあつ)について教わりました。
除圧とは、圧を逃すこと、高まった圧を解除すること。
寝たきりのような状態で体の同じところに圧が加わり続けると、血流が滞り、褥瘡(じょくそう)=床ずれになってしまいます。
快適に過ごすためにも褥瘡予防のためにも、体位を変えたりクッションを入れたり色々なケアが行われますが、その最後の除圧がとても大切なのだそうです。
体の下に手を入れて下の方へサーっとさすり流す。
ただそれだけで、体圧が分散して楽になるそうです。
私も3月の手術でほんの一時期でしたが、自分で体勢が変えられない辛さを経験しました。
枕や布団に体がめり込むような痛み。
これが長く続くと、血行が悪くなって褥瘡(じょくそう)になるのかとボンヤリ考えました。
ベッドを起こしてもらったらもらったで、体がズリ落ちて偏った負担がかかります。
普通の圧迫にズレが加わると、褥瘡発生のリスクは3~4倍になるのだとか。
私はモゾモゾしながら気を流してやり過ごしましたが、あのモゾモゾに除圧効果があったのだと後から合点がいきました。
お陰で施術にも活かせています。
私の施術はうつ伏せからスタートして、場合によって横向き、それから仰向けでのケアをします。
仰向けになっていただくとき、スムーズに動ける方もそうでない方もおられます。
ベッドに対して多少斜めなのは私が加減すればいいのですが、体がくの字になったり服が体の下でシワシワに寄っていたりするときは、足を少し持ち上げてズボンを引っ張ったりして修正をします。
そうしてから仰向けでのケアに入ると、気持ち良く受けていただけるし、施術者側としてもスッキリ行えます。
服シワシワで体にかかる圧を、被服圧というそうです。
理屈を知らずにやっていたことが除圧になっていたようです。
知ってからは、意識的に行うようにしています。
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