イントロ
音楽の聴き方が変化してきた影響で、この頃はイントロ(前奏)無しや短い曲が増えたそうです。
スワップされる前にキャッチ―なところまで聴かせたいらしい。
歌から始まる曲も良いですが、やっぱり素敵なイントロにはワクワクしますね。
イントロ次第で、歌の沁み方も変わってきます。
少し前になりますが、音楽番組のイントロ特集で「2段階イントロ」について取り上げていました。
歌前のイントロが2種類、2段構えになっているものがあって、魅力を増しているという話。
確かにそういう曲ってありますね。
控えめなイントロが一回しあって、また別のイントロがあって、それから歌が始まるみたいな。
食いしん坊な私は、博多の専門店で食べる水炊きを思い出していました。
具材を煮る前にスープだけ湯呑についでいただいて、小ネギやお塩を少し足していただいて、それから具材を煮て鍋が始まるみたいな。
あのスープはまさにイントロではないですか。
家で鍋をするときはいきなり具沢山ドーンですから、初めて専門店に行ったときは驚きました。
人のアドバイスでも波状攻撃の効果ってありますね。
子どもの頃の想い出ですが・・・。
私はお箸の持ち方が変で、母に注意されてもされても直りませんでした。
持ち方はどうでも、使えているのだから別に困らないし。
幼稚園か小学校低学年だったと思うのですが、父の知り合いのお宅でご飯をいただいたことがありました。
その奥さまに
「あら、文ちゃんはお箸の持ち方が変ね。」
と言われました。
ただ一言、叱るでも笑うでもなく、優しくニュートラルな言い方だったのですが、何故かとても恥ずかしくなったのを覚えています。
その日から練習して、正しい持ち方をするようになりました。
母は、自分が何度言ってもダメだったのにと少し不服そうでもありましたが、結果が良くなるのなら何でもいいと喜んだように思います。
母のイントロがあってこそ、他所での出来事が沁みたのですから、母に感謝です。
アドバイスする側からすると、自分が関わった目の前で結果が見れるのは嬉しいですが、そういかないこともある訳で。
そんな時の自分はイントロみたいなもの。
歌に託した先のいつかどこかで花開いてくれたら喜ばしいことだなと思います。
水炊きの〆の雑炊の美味しさは、イントロから育てられてきたスープがあってこそ。
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