脱力人形(プッシュパペット)

数十年ぶりに、あのおもちゃのことを思い出しました。

丸い台座の上に人形や動物が立っていて、台座の底を押すとフニャフニャっと倒れて、離すとシャキッと元に戻るあれ。

遊んだことありますか?

脱力人形(プッシュパペット)と言うのだそうです。

知りませんでした。


先日のケアで、クライアントさんが

「体の積み上がり方がおかしい。だるま落としのブロックがズレてるみたい。」

と仰います。

触ってみると確かに、アキレス腱に妙な緊張があって、足の裏も硬く足首から下の動きも良くなくて、体のパーツが力無くズレズレに積み上がっている感じ。

そのとき浮かんだのが、脱力人形のことでした。


あの台座の中にはバネが入っていて、そのバネと人形全身のパーツが糸で繋がっているのだそうです。

絶妙なテンションで全身がきれいに組み上がっているのでしょう。

台座の底を押すとバネが縮んで糸が緩み人形がフニャフニャっとなり、離すとバネが伸びて人形がシャキッと立ち上がります。

ところが時々、台座の底や中のバネの動きが悪くて、途中で引っかかってちゃんと戻らず、人形が歪んだまま固まってしまうことがありました。

そのクライアントさんの訴えは、まさにそんな感じでした。


足の裏をほぐし、足指がバラバラに動くようにさばいて、踵・足首周りとアキレス腱を擦って・・・。

すると、ピーンと無理に張った糸のようだったアキレス腱にしなやかさが戻りました。

そのしなやかな芯が上半身まで抜け、全身のパーツも連結を取り戻してきました。

まさに、脱力人形がシャキッと立ち上がったイメージでした。

ちょうどその時クライアントさん(うつ伏せ)は、真っ黒だった視界から『スイミー』のような小魚たちがサーッといなくなって真っ青な海になったように感じたそうです。



足首から下は施術の始めのうちに手を入れますが、その大切さを深く感じた出来事でした。

台座、大事~。

いつもヒントをくださり、一緒に感動してくださるクライアントさんに感謝です。

今日もほんわか

~心と体のほんわか手当て~ ケアサロン ほんわか 堤文子ブログ

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