他人は自分ではない

先日、NHK「チコちゃんに叱られる!」で、人はなぜウソをつくようになるのか取り上げていました。

人は4〜5歳で、心理学でいう「心の理論」が確立するそうです。

自分と他人の心の中は違う、人それぞれの気持ちや考えで行動するのだと知るようになる。

そして、時に人を助けたりかばったり、時に自分を擁護するため、ウソをつくようになる、と。

「心の理論」については心理学のサイト等をご参考いただくとして…

参考 https://psychmuseum.jp/show_room/theoryofmind/



「他人と自分は違うのだ」とわかっているはずなのに、混同してしまうことがあります。

私も、納得いかないことや自分好みではない言動に触れたとき、つい、

「どうしてこの人はこげんあるっちゃか?」

(どうしてこの人はこんな風にしたり言ったりするのだろうか?どうしてこうしないのだろうか?)

と、ブツブツ思ってしまいます。

気持ちグルグルした挙句、

「そうか、この人は私じゃないんだ。」

(私と同じ様に考えて行動する訳じゃないんだ。)

と落ち着きます。

時々、

「人なら誰でもこうするのが当たり前じゃないか!」

と振りかざす方もおられます。

「自分と他人の心の中は違う」と受け入れるのが苦手な脳や障害もあるようなので、そう知っていくこともコミュニケーションの役に立つかもしれません。


禅語に「他は是れ吾にあらず」とあります。

他人は自分ではない。
自分の役割を他の者にさせては、自分の修行にならない。

動くのが億劫なとき、

「代わりにトイレ行って〜。代わりにお風呂入って〜。」

なんて思っても、そうはいきません。

代わりに食事してもらっても、自分の空腹は満たされません。

他人に運動してもらっても、私は痩せないし。

受験シーズン、お子さんが良い学校に合格すればご自身の価値が上がるかのようにヤキモキしていらっしゃる親御さんを見ますが、そこをお子さんに背負わせるのはどうなのでしょう。

素敵なお子さんが育っていることに親御さんとお子さん本人の価値があって、それは学校のランクで決まるものではないでしょうにと思うのですが。


ケアで手を当てていると、一体化するような感覚になります。

でも、相手の痛みを自分に取り込み過ぎては、自分も参ってしまいます。

共感したり感応したりすることは大切ですが、混同したり押し付けたりしないように気をつけています。

良い意味で、他人は他人、自分は自分。

そして共に生きていく、という姿勢が好きです。

今日もほんわか

~心と体のほんわか手当て~ ケアサロン ほんわか 堤文子ブログ

0コメント

  • 1000 / 1000