餓鬼(がき)
昔『クレクレタコラ』という特撮人形劇がありました。
超低予算で作られたらしいのですが、「クレ〜!クレ〜!」と何でも欲しがるタコの怪獣タコラが騒ぎを起こして、大体最後には痛い目を見るというお話。
欲望が満たされずに苦しむ境涯にあるものを、餓鬼と言います。
餓鬼 ー (仏教) 生前に贅沢をしたため、六道のうち餓鬼道(下から2番目の世界)に落ちた亡者。いくら食べても飢えを満たすことができず、あるいは食物に触れるとそれが燃え上がるなどにより食することができず、土を食い泥水までも飲む苦厄に苛まれる。
人の贅沢や物欲を戒める。
欲深い者を意味する罵倒語。
餓鬼は飢えた鬼なので、「自分さえよければあとは構わない」、とにかく「欲しい欲しい」と自分のことばかり考えています。
子供のことをガキというのも、子供は自分のことしか考えず、特に食べ物を欲しがって、むさぼり食べるところからだそうです。
ケアをしていると、「何か居るな」と思うことがあります。
欲しがって欲しがって満たされない、人に巣食って奪おうとする、そんな気配です。
クライアントさんがうつらうつらされていると、よく手や足がビクンとなったりする自動調整運動が起こるのですが、それとは違う、抜かれるのを嫌がるかのような動き。
出ていきたくないと言うように、手をはねられたりします。
そんなときは、力で追い出そうとせず、
「大丈夫、大丈夫。」
「然るべきところに還れるといいですね。」
と心の中で声をかけます。
師匠の教えです。
「祓ってはいけない。打ち合わない。条件が整ったら、自然と然るべきところに還っていく。」
普通の私たちができるのは、自分のエネルギーを充実させて、自分の軸をしっかり持つことだと思います。
そうすれば惑わされないし、入り込んだ何かも居心地が悪くなるか安心するかして離れていくのではないでしょうか。
0コメント