麦秋
筑後平野はお米と麦などの二毛作のところが多く、春にはあちこちが麦畑になります。
収穫間際の今頃、麦畑は一面金色になって、その上を風がサワサワと走って本当に美しいです。
この景色がまさに麦の秋、麦秋(ばくしゅう)。
稲穂より麦の穂は軽くて上向きのまま熟れるので、風に揺れるときも軽やかです。
お米が熟れる頃が本当の秋なので、麦の秋というのは借り物のような偽物感が混じっています。
一方で、秋というとどこか斜陽な雰囲気がありますが、麦秋の“秋”にはそれを感じません。
これから夏へ向かう上向きなエネルギーがあるからでしょうか。
こういうちょっと相反するような微妙なニュアンスの言葉の響きと、金色に輝く美しい風景とがリンクして、麦秋は私の好きな日本語第1位です。
10年前の今日、SNSにアップしていた写真が上がってきました。
どこで撮った写真か忘れてしまいましたが、こんなキャプションをつけていました。
「麦は頭を垂れないけれど、実りの感謝に揺れている。」
0コメント