素麺
夏、素麺を見ると思い出すエピソード。
ケアの師匠の整骨院で仕事をしていた頃、それぞれ別に受診に来られるご夫妻がいらっしゃいました。
カラッと小さくて可愛らしく元気な奥さまと、縦横大きくて口数少ないゆっくりしたご主人。
随分印象の違うお2人なので、ご夫妻と知ったときは驚きました。
夏場、奥さまが、
「『暑いけん素麺“で”いい。』とか言うけど、素麺がどんだけ暑い料理かわかっとらん!」
と、ご主人の愚痴を仰っていました。
食卓に出てくるときは冷たい料理だけど、作る者はどんなに暑い思いをするか。
お湯を沸かすのも暑いし、茹でている間は溢れやすいから火の前を離れられないし。
「“で”じゃなくて“が”でしょう!?」
その話を聴いた後、ご主人が来られた時に
師匠「毎日暑いですねぇ。こんなときは素麺が美味しいですね。」
ご主人「はぁ、そうですね…。」
という会話に笑いを堪えるのに必死でした。
料理をする人/しない人、あるある話ですが、料理に限ったことではないですね。
「そこ」に至るまでには、色んな方の労力や気持ちが積み重なっています。
感謝を忘れずに。
…と、母が茹でてくれた素麺を涼しく食べた大暑の日でした。
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