感情の乱高下

昔、気学の先生がこんな話をされていました。


地位も名誉もある人が、腹痛にみまわれて、今にも下しそうだとする。

どこにもトイレはない。

気分はまさに地獄。

必死で探してようやくトイレを見つけ、ギリギリ何とか用を足せて、気分は天国。

ところが、気付くとトイレットペーパーがない。

またまた気分は地獄。


それくらい、人間の感情は簡単に乱高下するし、そこには地位も名誉も財産も関係ない、というお話。

東洋医学には、七情(しちじょう)という考え方があります。

怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の7つの感情変化をさし、度を越すと病気の原因になりうるといいます。

初めて聴いたときは、「ネガティブな感情が体に悪そうなのは解るけど、喜ぶのも良くないの…?」と思いました。

でも確かに、喜び過ぎて浮ついていると、足元の段差に気づかずに躓いてしまいそうです。

学校の先生に、「嬉しいときこそ、気を引き締めて!」と言われていたような。


感情によって気の流れに変化が生じ、内臓にも影響します。

また、内臓の機能が失調すると、気の流れに変化が生じ、感情に影響します。

例えば、怒りっぽい人を「血の気が多い」なんていいますね。

激しく怒ると、顔は真っ赤になって目は血走り頭がガンガンし、血を蓄えたり循環に関わる肝が失調します。

逆に、肝臓が弱っている人はイライラしやすい、といった具合です。


東洋医学の専門家ではないのでネットの情報に助けていただきつつ、それぞれの感情に関係の深い五臓と症状の例をあげてみます。

「五臓」とは、機能や役割から身体の働きを分類した呼び方なので、内臓1つだけを指す訳ではありません。


・怒ると気は昇る 【肝】 頭痛、めまい、顔が赤くなる、目が充血するなど

・喜ぶと気は緩む 【心】 集中力低下、精神のコントロールが効かなくなるなど

・思うと気は結ぶ(思い悩むと気がふさぐ) 【脾】 食欲不振、胃腸の不調など

・憂うと気は滞る 【肺・肝・脾】 呼吸困難、気力・体力・免疫力の低下、食欲不振など

・悲しむと気を消耗する 【肺】 呼吸困難、気力の低下、疲れやすい、声が出ないなど

・恐れると気は下降する 【腎】 失禁、骨がもろくなる、脱毛など

・驚くと気は乱れる 【肝・心・胆】 動悸、パニック、情緒不安定など


参考にさせていただいた解説 ↓ わかりやすかったです。

【はじめてでもわかる東洋医学】七情について(怒・喜・思・憂・悲・恐・驚)


人間だもの、感情の変化には抗えないところもあります。

でも、異常なまでの感情を抱いたり、一見気にならない程でも長期間さらされ続けたりすることは、不具合に繋がりかねません。

災害などで大変な経験をされる方もおられるので軽々しくは語れませんが、日常的なお話として、感情をなるべく適正範囲に保つ鍛錬や工夫は大切にしたいですね。


私の場合は、ケア、自分をアゲてくれるアイテム、ガス抜きに付き合ってくれる友…かな。

皆さまはいかがでしょうか。

今日もほんわか

~心と体のほんわか手当て~ ケアサロン ほんわか 堤文子ブログ

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