人の匂い
友人と、人の匂いの話になりました。
「申し訳ないんだけど、あの人の匂いが苦手で・・・。」
と友人が言うのですが、私は気になったことがありませんでした。
実は私は別のあの人の匂いの方が苦手だと話すと、友人はそちらは気にしたことがなかったと言います。
気になる匂いは人それぞれなのですね。
自分の匂いは周りに迷惑をかけていないかなぁと心配になったりします。
自分ではわかりにくいので、
「臭いときはそっと教え合おうね。」
と協定を結びました。
嗅覚は生存に直結する感覚です。
天敵の匂いを察知して危険を回避したり、腐った臭いを嗅ぎ分けて安全な食べものを見極めたり、大事な役割があります。
パートナーを選ぶ上でも、匂いが関係しているそうです。
免疫に関わる遺伝子(HLA遺伝子など)の配列が自分とは違う人の匂いを好きだと感じる傾向があるのだとか。
感染症に強く、より丈夫な子孫を残すためには、多様性のある遺伝子を選んだ方が有利です。
遺伝子の違いからくるタンパク質の匂いを嗅ぎ分けて、タイプの違う人を本能的に好むようになっているのでしょう。
匂いは、人柄や気配を表す言葉にも使われますね。
美しく気高いさまを「香しい(かぐわしい)」と表現したり、「あの人は危険な香りがする」なんて言い方をしたり。
この頃は洗剤や柔軟剤で添加された匂いが強くて、その人らしい匂いがわかりにくくなりました。
子どもも子どもらしい匂いがしません。
来訪者によっては添加臭の残り香がきつくて、帰られた後すぐ換気したくなる程です。
特に匂いに敏感なつもりはないのですが、なぜこんなに強い匂いを付けるのかなぁと嘆かわしくなったりします。
どんな洗剤・柔軟剤や香水を好むか、その強さもその人らしさだとするなら、そこまで含めてその人の匂いなのかもしれません。
でも何となく、人となりというか雰囲気の嗅ぎ分けがしにくいなぁと感じています。
人の匂いの好き嫌いは生理的ですが、匂いだけで相性が決まる訳ではありません。
コミュニケーションや様々な要素から関係性を築いていくのが人間のはず。
そんなに消臭や添加臭に躍起にならなくても・・・と思うのですが、いかがでしょうねぇ。
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