たこ焼き屋さん
30年くらい前の想い出です。
西鉄二日市駅のそばに、小さなたこ焼き屋さんがありました。
カウンターが数席の古いお店。
長く営業していらしたのか、古い店舗を利用されていたのかわかりません。
誰に教えてもらったのかも思い出せませんが、大学時代に友人たちと何度か行きました。
男性がお一人で切り盛りされていたと思います。
そのたこ焼きがとんでもなく美味しかったのです。
驚くのはその量・・・というか形。
お好み焼き1枚分の上に大ぶりのたこ焼きがポコポコ連結して乗っているような。
キャベツもたっぷりだったと思います。
利益重視でないのは明らかでした。
店主の方と個人的にお話した記憶はありません。
ただ、お店の中にいくつか海外の民芸品が置いてあって、常連らしきお客さんと外国のお話をされているのを聞いたことがあります。
旅がお好きで、たこ焼き屋さんは今だけ仮の姿なのかなぁと想像したりしました。
後に、あのビックリたこ焼きを母に食べさせたくて連れて行ったのですが、閉店していました。
せっかく来たのにあれが食べられないなんて。
とてもとても残念でしたが、扉の貼紙を見て気持ちが一変しました。
味のある筆書きで今までの感謝が綴られていて、最後はこんな感じで〆られていました。
「ご縁があれば、いつかまたどこかでお逢いしましょう。」
あんな素敵な閉店挨拶には、その後も出会ったことがありません。
いったいどんな方だったのでしょう。
どこへ行かれたのか、今はどうしておられるのか。
30年経っても、二日市駅を通る度に想い出します。
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