触れ方あれこれ

母と久しぶりに和服の点検をしました。

祖母が仕立てをしていた時期があり、母も着物好きなもので、和ダンス一棹ギッシリの和服があります。

私も少しだけ着付けを習いに行きましたが、着る機会がないとすっかり忘れてしまうものですね。

さて、また一人で着られるだろうかと記憶を手繰っています。


着物を畳むときは、なるべくベッタリ触りません。

手の脂で汚れてしまうし、手の平で撫でつけても折り目はなかなか揃わないものです。

指先でトントン…ツンツン…と弾くように馴染ませていくと、しっくりいくように思います。


ところが、人に触れるときに指先でツンツンやりすぎるのはあまり…。

コミュニケーションとして使うことはあるでしょうが、安心感という面で言えば、なるべくベッタリ触れる方がおすすめです。



私は、静電気の現象と同じように感じています。

尖った指先に静電気が走るとバチッと痛い。

手の平のように接触面が広いと、衝撃は鈍る。

他人と自分では電位差(のようなもの)があるので、接触面広くベッタリ触れた方が違和感が少ないんじゃないかなと。

だから、触ったり離したりを繰り返すのも良くない。

都度都度、静電気のように緊張感や違和感が走ります。

ケアを受け慣れていない方は、触れられる瞬間(内心)ビクッとされる場合もあります。

できればクライアントさんが息を吐いているときにフッと手を当てて、なるべくどこかしら触れたままケアを進めます。

車を降りるとき、ドアの金属部分に触れたまま地面に立つと、静電気バチッとなりにくいですよね。

ああいうイメージなのですが、独特な感覚すぎて伝わりにくかったらごめんなさい。



それから、触れるときの重さや圧も大切ですね。

以前、整体の練習会である男性とご一緒したのですが、その方と組む前に先生が

「この人の気はすっごく重いからビックリしないでね。でもとても心地いいんですよ。私は石臼くんって呼んでます(笑)」

と繋いでくださいました。

確かに手を当てられたらズシーーーンと重くて、まさに石臼くん。

そして本当に心地よかった。

無理に押さえるでもなく、妙に遠慮して手を浮かせるでもなく、自然で素直なその方のままの重みだったからでしょう。

「何も足さない、何も引かない」という高級ウイスキーの謳い文句がありましたが、自分の腕の重みをありのままどっしり乗せることができるようになるには、なかなかの熟練が必要です。



ケアと限らず、人を励ますとき、労うとき、心に添えて手を当てるのはとても効果が大きいと思います。

しかしまぁ今のご時世、感染症とセクハラ問題を考えると、じゃんじゃんお試しくださいとは言いづらい。

まずはご家族やペットで、ベッタリどっしりを練習してみられるのはいかがでしょうか。

今日もほんわか

~心と体のほんわか手当て~ ケアサロン ほんわか 堤文子ブログ

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